フリーランスの子供は認可保育園に入りづらいって本当なのか、個人事業主で保育園に入れなかった体験談

フリーランスの子供は認可保育園に入りづらいって本当なのか、個人事業主で保育園に入れなかった体験談

認可保育園入園のための、いわゆる「保活」は、年を追うごとに競争が激しくなっており、フリーランスや個人事業主の場合、そのハードルはさらに高くなると言われています。

その要因はいくつかありますが、ここでは、地方のI市に住む私自身が、個人事業主であったために、認可保育園に子供を入れることに苦労した事例を紹介していきます。

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フリーランスの子供は認可保育園に入りづらいって本当なのか、個人事業主で保育園に入れなかった体験談

▼業務委託契約の人は要注意

一口にフリーランスや自営業といっても、いわゆる「起業」を決意してそうなるケースと、実は自覚していないだけで「自分は自営業扱い」というケースがあったりします。その一つが、会社と業務委託契約を結んで働く「自覚なきフリーランス」です。

当時の私は、とある小さなプログラム開発会社にて「業務委託契約スタッフ=個人事業主」として働いていました。しかし、初めから自分が「個人事業主」だとハッキリ自覚しながら働いていたという訳ではなく、「契約形態が少し変わっているだけで、普通の会社員と同じ」という感覚でした。

その会社では従業員が入社する際、「雇用契約だと、雇用保険や社会保険の負担や源泉徴収など、何かと不都合なので業務委託契約を結んで働いてもらう」という説明をしており、

実際、働いている従業員の全員が、会社との「業務委託契約」を結んで働いていましたが、実態としては「会社の指揮命令を受けて決められた場所で決まった時間に仕事をする」という、事実上の雇用でした。

これは、会社が「雇用」という形態を取ることによって発生する様々な義務から逃れるために取る手段として知られる、いわゆる「偽装業務委託」や「雇用逃れ」と言われるもので、自分のことを「個人事業主だと認識していた従業員」は私を含めてほとんどいなかったと思います。

この様な「実態は雇用」でありがら「業務委託契約=個人事業主」という立場に違和感を覚える様になったのは、「子どもの保育園入園」にまつわる様々な困難に直面したことがきっかけです。

▼初めての保活で驚いた「フリーランスが就労を証明するための書類が存在しない」という問題

さて、いくら「実態は雇用」であったとしても、外勤の労働者であることを役所に対して証明することは非常に困難です。一人目の子どもを保育園へ預けようと、住んでいたI市で保活を始めた際、最初に直面したのが「就労証明書にどう書けばよいのか分からない」という壁です。

役所から貰ってきた「就労証明書」には、就労者氏名、事業所名、所在地、代表者氏名、そして「事業所の印鑑」を押す欄があり、

ダメ元で会社に「業務委託契約であることは分かっていますが、子供を保育園に入れるのでこの書類に印鑑をお願いします」と頼んでみたところ、「業務委託契約なのでそれは出来ない」と言われました。確かに「雇用している」と嘘をつくことになるので、当然といえば当然です。

勤務先との関係が「業務委託契約」であり、会社と雇用契約を結んでいない以上、源泉徴収票もなければ雇用契約書も存在しません。したがって自分は、社会的には「自営業」という立場であり「自営就労申立書」という書式に記入することが分りました。

しかし、この「自営就労申立書」には、「屋号を記入する欄」があったりと、何となく自分の就労実態を記入する書式としては違和感のある項目ばかりで、単なる「業務委託契約の従業員」である私には、何を書けばよいのかさっぱり分かりませんでした。

もっとも、屋号などは適当に決めて書けばよいかもしれませんが、自営業として開業届を出している訳でもないため、「雇用された立場でないと保育園は無理なのか」と途方に暮れたことを覚えています。

この時、自分が置かれた「業務委託従業員」という立場が「社会的に認知されていない」ことを、はじめて痛感しました。

▼自営就労申立書も書き方次第で高得点

では、結果的にどうなったかというと、実態に沿って「自営就労申立書」を役所が納得する形で記入し、提出することで、何とか認可保育園への入園が叶いました。ただし、これはどの自治体でも通用するという訳ではなく、空き状況や運などの要素が大きく関係していると言えます。

まず、自営就労申立書の「屋号」の欄には、正直に「なし」と記入しました。冷静に考えれば分かることですが、フリーランスでも、屋号など掲げずに個人名で商売をしている人は沢山います。そして、「就労場所」欄には「実際の勤務先」を記入しました。

会社が「就労証明書」に押印することに同意できなくても、自営就労申立書の「就労場所」欄に、会社の住所を記入することは、会社側が死守したい「雇用ではなく業務委託契約であること」にも即しているため、会社の許可も得られ、何の問題もありませんでした。

また、「店舗の有無」や「就労場所と自宅は同一か、又は離れているか、又は隣接しているか」という項目がありましたが、これも堂々と「店舗は無い」「就労場所は自宅から離れている」を選択しました。

そして、申し込んだ自治体での保育園認定基準には「居宅内就労」という減点要素はなかったものの、就労場所の欄に会社の住所を記入し「外勤」を証明できたことは、児童福祉法で定められた保育園入園基準としてある「家庭で保育が出来ない状況」にあたることの証明にも繋がるため、少なからず影響してたのではないかと思っています。

▼予想に反して厳しいものとなった「2回目の保活」

2人目の子どもを保育園に入れる際には、1人目に比べて苦労しました。

先述した体験は、「業務委託契約」の従業員=「実態は外勤の従業員」として会社へ通勤して働いていた頃の話ですが、以下に紹介するのは、その後、会社を辞めて「名実共にフリーランス」となり、隣町のK市へ引っ越した後の話です。

I市で1人目の子を認可保育園に入れた後、当時の私は「どうせ雇用された労働者ではないのだから、個人事業主として幅広く仕事しよう」と考え、会社の業務とは別に「webマーケティングのコンサルティング業」として活動していくうちに、気が付いたら会社を辞めてK市へ引っ越し、完全なるフリーランスとなっていました。

この完全にフリーランスとなった時期、「2人目の子が来年から保育園」という状況になり、心のどこかで「1人目の時も何とかなったから今回も大丈夫だろう」と、楽観的な気持ちで構えていたのですが、現実は予想に反して厳しいものでした。

▼「確定申告書」や「開業届」という想定外の提出書類

K市の保育園入園に関する資料を読んで「今回は無理かも」と感じた点は、自営業の提出書類でした。前回のI市では「自営就労申立書の提出だけ」で事足りたのに対し、K市では「自営就労申立書」の他に「青色申告決算書」の添付が必要だと書いてあったのです。

実は、恥ずかしい話ですが、フリーランスといっても「気が付いたら何となくの流れでフリーランスになっていた」というだけで、私は青色申告どころか開業届すら出していませんでした。

よく読むと、「開業して間もないなどの場合は、開業届出書か、青色申告承認申請書でもよい」との注釈記載があったので、割とすぐに用意出来そうな「開業届出書を用意することにしました。

▼K市では「自営業も外勤の会社員と同じ扱い」で基準点数は同点だが「居宅内」は大幅減点

しかし、まだ大きなハードルが残っていました。それは、「居宅内就労は大幅に減点」されるというK市の基準です。直近3か月の状況を振り返ってみると、正直なところ、「居宅内」か「居宅外」かは微妙な状況でした。

というのも、当時の仕事内容としては、ちょっとした制作物や請求書発行などの事務作業、スカイプなどのテレビ電話会議やミーティングなどが大半を占め、

自宅でもカフェでも、PC一つあればどこでも仕事が可能であったため、「コンサル先企業へ訪問して打合せ」などの、外出を伴う仕事の頻度は週に2~3回程度だったからです。

当初は「自宅で仕事が出来たら最高」と考えていましたが、実際にフリーランスとして働き始めると、自宅で作業すると公私の区別がつかず集中出来ないため、何かと外で作業する頻度が高くなりました。

いわゆる「フリーランスあるある」の一つだと思いますが、なるべく喫茶店や単発利用のコワーキングスペース、図書館などを利用して作業することが多くなっていたのです。

これを「居宅外就労」と称して良いのかどうか悩み、K市の子育て支援課へ電話して聞いてみたところ、結果は「認められない」とのことでした。

例えば、「家賃を支払って借りているレンタルオフィスなど」であれば、居宅外就労として認められるそうで、利用目的が曖昧なカフェや図書館では、就労場所として認められにくいという回答でした。

▼保活激戦区ではない「I市」へ再び引っ越すことに

そもそもK市は地方でありながら、保活激戦区であるN市に隣接しており、認可保育園への入園難易度が非常に高い自治体で、

この「自営業で居宅内就労」という、原点要素の多い私は、落選が目に見えていたため、思い切って、前回入園出来た「認可保育園に入りやすいI市」へ再び引っ越すことにしました。

I市の基準では、待機児童数が少ない自治体ということもあり、先述した通り、自営業でも会社員でも、「居宅内就労」と「居宅外就労」は同点なので、初めから高得点が狙える状況でした。

書類に関しても「自営就労申立書」を提出するだけで、追加の添付書類も必要なく、最終的には、めでたく「第一希望の認可保育園」への入園が決まったのです。

あのまま激戦区のK市にこだわって保活を続けていたら、おそらく私も「保育園落ちた」の一人になっていたことでしょう。

▼まとめ

ここまで、フリーランスの私が、2つの自治体で経験した保活の実例を紹介しましたが、「住んでいる地域が保活激戦区だと分かって別の地域へ引っ越す」といった、思い切った行動を取れたのも、早めに情報を集めていたことが大きな要因だと思っています。

また、激戦区ではなくても、自営業やフリーランスにおける「自宅が職場か、仕事場が別にあるか」という違いは、自治体によっては大きなウェイトを占めます。

そのため、現在フリーランスで、近い将来「保活」に直面しそうな人は、住んでいる自治体の、配点が書かれた「保育所入所基準表」や「必要書類」を早い段階で確認しておくことを強くお勧めします。

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