スマホ版e-Taxで出来ること、パソコン版e-taxとの違い

スマホとパソコン

e-Taxがパソコンだけでなく、スマホでもできたら便利だろうなあと感じる方もいると思います。実際、スマホ版のe-Taxはあります。しかしながら、まだ実用向きではありません。

パソコン版e-Taxに比べると、スマホ版ではできないことの方があまりにも多いからです。この記事では、スマホ版e-Taxについてご紹介します。

ちなみに、国税庁では、スマートフォン(Smart Phone)版e-Taxのことを略してe-TaxSP版)と呼んでいます。

前の記事はこちら→【Mac・Windows対応】確定申告(e-tax)する際に使えるICカードリーダまとめ

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スマホ版e-Taxで出来ること

スマホ版e-Taxでは下記の7つのことができます。

  1. 利用者情報の登録・確認・変更
  2. メッセージボックスの確認
  3. 還付金処理状況の確認
  4. 振替納税結果の確認
  5. 納税手続
  6. 納税証明書の交付請求
  7. 源泉所得税の納付書の提出(徴収高計算書)

どうでしょう。イメージがつきましたでしょうか。この7つは大きく2つのキーワードに分けられます。「確認」と「納税」です。

たとえば、1~4は税務情報を確認できるだけです。あまり便利な機能とは言えないですよね。おそらくほとんどの方にとって、税務情報を確認したい機会は少ないと思います。

また、5~7は納税に関する手続きができるだけです。ただ、源泉所得税の納付書を提出できるのは便利だと言えるでしょう

しかしならが、スマホ版e-Taxでは、パソコン版e-Taxの一番のメリットであった「国税の申告」ができません。さらに言うと、「申請と届出書の提出」もできません。

これでは、実用的とは言えませんよね。

スマホ版e-Taxで出来ないこと

パソコン版e-Taxではできたのに、スマホ版ではできないことは2つあります。

  1. 国税の申告
  2. 申請と届出書の提出

順に説明しますね。

国税の申告ができない

e-Taxを導入するメリットは、自宅から確定申告を行なえること、添付書類を省略できること、24時間ネットで確定申告を受け付けてくれることなどでした。

これらは国税の申告を行なえるからこそのメリットでした。ところが、スマホ版e-Taxでは、そもそも国税の申告ができません。これでは、e-Taxのメリットを一切受け継いでいないことになりますよね。

申請と届出書の提出ができない

スマホ版e-Taxで申請と届出書の提出ができないこともデメリットでしょう。個人の方でしたら、「所得税の青色申告承認申請」を提出して青色申告の恩恵を受けたい方がいるはずです。

また従業員を雇っている方でしたら、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請」や「給与支払事務所等の開設届出書」を出したいと思うはずです。残念ながら、これらの書類はスマホ版e-Taxでは提出できません。提出したい場合は、パソコンからe-Taxを利用して行なうようにしてください。

このように、できないことが多いスマホ版e-Taxですが、一つだけメリットがあります。それは、源泉所得税の納付書を提出できることです。(パソコンからもできます)

スマホ版e-Taxのメリット

スマホ版e-Taxのメリットは、源泉所得税の納付書を提出できることです。

とくに毎月、源泉所得税の納付書を提出している人にとっては便利だと思います。

理由は3つあります。

  1. 納付書がいらない
  2. 銀行等に行かなくて済む
  3. パソコンがなくてもスマホで納付できる

順番に説明していきますね。

納付書がいらない

e-Taxで源泉所得税を納付すれば、納付書を準備する必要がなくなります。これが意外に役に立ちます。なぜかというと、納付書は10種類もあるからです。源泉所得税の種類に応じて、決められた納付書に金額を記入して納付しなければなりません。かなり不便ですね。

さらに言うと、 手もとに納付書がない場合、税務署から納付書を受けとらなければいけません。納付日の直前で、このような状況になってしまうことを想像もしたくないですよね。そして納付書は書き間違えることがよくあるので、複数枚を管理する必要もあります。

このように考えていくと、源泉所得税をe-Taxで納付することは便利だと言えるでしょう。

銀行等に行かなくて済む

納付書で源泉所得税を納める場合、税務署、銀行、郵便局などで支払いをしなければいけません。コンビニでは払えないので注意してください。

e-Taxなら納税もネットで済ますことができるので便利です。

パソコンがなくてもスマホで納付できる

スマホでも、源泉所得税の納付と納税ができるのはメリットと言えます。

と言うのも、源泉所得税の納付は忘れやすいからです。給与にかかわる源泉所得税であれば、毎月のように処理をされていると思いますが、原稿料や講演料などの源泉所得税は、年に数回程度が多いです。

すると、うっかり源泉所得税の納税を忘れてしまうことがあります。このような緊急なときに、スマホで源泉所得税を納付、納税できると便利です。出先でパソコンがなくても、スマホを使って納付から納税までできるのですから。

まとめ

これまでの話をまとめていきます。

スマホ版e-Taxでできることは7つありました。

  1. 利用者情報の登録・確認・変更
  2. メッセージボックスの確認
  3. 還付金処理状況の確認
  4. 振替納税結果の確認
  5. 納税手続
  6. 納税証明書の交付請求
  7. 源泉所得税の納付書の提出(徴収高計算書)

しかしながら、税務情報の確認と納税手続きができるだけで、実用的なメリットはあまりありませんでした。

具合的には、パソコン版e-Taxと比べて以下の2つがスマホ版ではできません。

  1. 国税の申告
  2. 申請と届出書の提出

そもそも、国税の申告ができるからこそ、e-Taxには自宅で確定申告ができる、添付書類を省略できる、24 時間ネットで確定申告を受け付けられる等のメリットがありました。スマホ版e-Taxではこれらの恩恵を得ることはできません。

また、税務関連の書類の申請や提出も行なうことができませんでした。

しかし、 スマホ版e-Taxにもメリットが1つありました。それは源泉所得税の納付から納税ができることです。

スマホ版e-Taxで源泉所得税を納付、納税することで得られる恩恵は3つありました。

  1. 納付書がいらない
  2. 銀行等に行かなくて済む
  3. パソコンがなくてもスマホで納付できる

源泉所得税をe-Taxで納付すれば、納付書を準備する必要がなくなります。そして、銀行などに行く手間も省けます。さらに、スマホで納付から納税までできるので、手軽にできますし、出先でもすぐに納付をすることができます。

以上がスマホ版e-Taxに関する説明でした。

スマホ版e-Taxの実用性は、まだ乏しいと考えて頂いた方が良いでしょう。国税の申告が行なえないようでは、スマホ版e-Taxを使う大きなメリットはないと言えます。ただ、スマホで源泉所得税の納付と納税が行なえることは、知っておいて損はないと思います。

現状では、 e-Taxはパソコンから利用することをお勧めします。

次の記事はこちら→e-tax(確定申告)直前なのに自分のPCに対応していないカードリーダーを買ってしまった。そんな時の対処法

参照 http://www.e-tax.nta.go.jp/sp/smt.html

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