客先常駐フリーランスとは?フリーランスが安定的に収入を得られる選択肢なのか【常駐案件】
フリーランスで働くときの選択肢の1つとして、客先に入り込んで仕事をする客先常駐フリーランスという選択があります。
本記事では、客先常駐フリーランスとはどのようなものなのか、その勤務形態、契約形態と現状、必要な3つの資質などを解説します。
客先常駐フリーランス
そもそも客先常駐とは?
客先常駐とは、自分が所属する会社ではなく、お客さまの会社に毎日出勤し、お客さまと一緒に仕事をする勤務形態です。
お客さまの会社に常駐するため、自分が所属する会社にはロッカーはおろか、デスクすらないことが当たり前で、事務処理などで所属する会社に行っても身の置き所がありません。
1つの契約が終了すると次の客先に行き、その契約が終了すると、また次の客先へと派遣され常駐する渡り鳥のような勤務です。
客先常駐で仕事の指揮系統は、多くの場合、お客さまの指揮系統に組み込まれます。
お客さまから指示を受ける立場になることも、お客さまに指示を出す立場になることもあります。
どちらの立場になっても相手は「お客さま」ですから、怒らせるわけにはいきません。
例え、仕事上で意見が食い違っても上手く周囲との調和を図り、円滑に仕事を進めていくことが、所属する会社と自分自身の良い実績となり、次の仕事や契約期間の延長につながります。
客先常駐フリーランスはスキルと実績で勝負
客先常駐フリーランスとは、会社に属さない個人企業主が自力で営業し、お客さまと契約を結び、お客さまの会社に毎日出勤し、お客さまと一緒に仕事をする仕事形態、または客先に常駐する個人事業主を指します。
客先常駐フリーランスは、遮るものなく勤務態度や成果物の仕上がりがお客さまに見られてしまいます。
良い評価をいただき周囲から信頼されることもありますが、失敗してもフォローしたり守ったりしてくれる同僚や会社はありません。
そのため、自分が持っているスキルと実績と評判が全てになり、常に良い評価を得られるようスキルアップを意識する必要があります。
客先常駐フリーランスは大きな会社との直接契約が難しい
客先常駐フリーランスは、業務委託契約を結びながらお客さまの会社で仕事をします。
契約形態は常駐先であるお客さまとの直接契約の場合もありますが、多くの場合は中間に1社か2社、多ければ3社が入り常駐先に派遣されることになります。
客先常駐フリーランスの派遣では、最終的な常駐先であるお客さまが大きな会社であればあるほど、中間に入る会社が多くなる傾向があります。
会社の看板を背負っていないフリーランスでは、仕事に穴を開けたり、お客さまに損害を与えたりした場合、リカバリを保証するものが何もありません。
そのため、大きな企業になればなるほど、そういったリスクを避けるため、直接フリーランスを雇いたがりません。
客先常駐フリーランスは手取り以上の働きが求められる
客先常駐フリーランスが、中間に会社を入れて客先に派遣される場合、中間の会社がそれぞれ10%~20%のマージンを取ります。
例えば、中間マージンが20%で中間に2社が入る場合、お客さまが支払う金額が100万円ならば、1次請負会社が20万円のマージンを取り、80万円を2次請負会社に支払います。
2次請負会社は16万円のマージンを取り、客先に常駐しているフリーランスに支払われるのは64万円です。
しかし、常駐先のお客さまは100万円を支払って発注しているのですから、100万円に見合う仕事量とクオリティを要求するのは当然のことでしょう。
お客さまが1次請負にいくら支払っているのかを、自分の単価がいくらなのかの見当をつけておくことは、客先常駐フリーランスにとってかなり大切な処世術のひとつです。
客先常駐フリーランスに必要な3つの資質
客先常駐フリーランスとして実績を積み、長期に渡り仕事をし続けるためには、なくてはならない3つの資質があります。
この3つの資質が1つでも欠けていると、客先常駐フリーランスとして一時的に活躍できても、10年、20年と長く続けていくことは難しいでしょう。
1.周囲と円滑にコミュニケーションできること
客先常駐フリーランスが、お客さまの要望や指示を正しく理解し実行・実現するためには、コミュニケーションの能力が欠かせません。
また、客先常駐フリーランスの仕事場にいるのは、お客さまと所属が異なる同業者たちで、トラブルが起きても守ってくれる仲間はいません。
トラブルを起こさないため、トラブルが起きてもできるだけ大事にしないため、普段から円滑なコミュニケーションを図り、周囲と良好な関係を築いておく必要があります。
2.学ぶことが苦にならないこと
客先常駐フリーランスは、客先で経験したことがない仕事に当たり、新しいことを学ばなければなければならないことがあります。
そのときに、学んでスキルとして身につけることができれば、仕事の幅が広がり次のチャンスに繋がるのです!
3.できないと言え、できる方法を言えること
この案件は難しい、できない、向いていない。
そう思いながら、できないままに納品期日が迫ってくると、客先常駐は地獄になります。
そして、納品期日に間に合わないと、「デキないヤツ」というフリーランスには痛い評価が下され、以降の仕事の受注にも影響を与えかねません。
誰にでもできないことはありますから、「論理的なできない理由」と「現状では難しいけれど、こういうサポートがあればできる」など前向きな方法を提示することができれば、評価がダウンしないばかりか、お客さまからの信頼が高まる可能性もあります!
最後に
客先常駐フリーランスは、スキルと実績を看板にして仕事を受注しますが、大きな会社と直接契約できることはほとんどなく、中間に中小の会社が入ります。
同じ客先常駐でも、契約する会社によって契約金額や労働条件が違う場合がありますので、契約する会社を選ぶ際には、契約内容の確認と同時に業界での評判などもチェックすることをおすすめします!
次の記事はこちら→客先常駐フリーランスとして働ける職種3つ
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