個人事業主・フリーランスが廃業した際に失業保険は受け取れるか

失業保険

会社員は仕事を辞めても失業保険が受け取れる、といわれています。
では、フリーランス・個人事業主が廃業しても、失業保険は受け取れるのでしょうか?

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フリーランス・個人事業主が廃業した際に失業保険は受け取れるか

フリーランス・個人事業主が廃業した際に失業保険は受け取れるのでしょうか。

答えはNOです

フリーランスや個人事業主は、失業保険を受け取ることはできません。仕事を失った、という点では同じなのに、どうしてでしょう?

その理由を、失業保険や雇用保険の要件もまじえて、ご説明いたします。

そもそも失業保険とは?

よく『失業保険』あるいは『失業手当』と呼ばれますが、これは正式な名称ではありません。

正確には、雇用保険法に定められた失業等給付の『求職者給付』のことです。もっと詳しくいえば、求職者給付のなかでも、特に『基本手当』を指しています

とはいえ、本記事では、わかりやすく失業保険の呼び名で統一することにします。

失業保険を受け取るには?

失業保険を受け取るためには、雇用保険法で定められた受給要件を満たす必要があります。
簡単にまとめると、以下の2点です。この2点を、どちらも満たしていなければいけません。

(1)離職日以前の2年間、雇用保険に加入していた期間が通算12か月以上あること
 ただし、離職理由が、倒産・解雇、有期労働契約が更新されなかったなどの場合は、離職日以前の1年間に、加入期間が通算6か月以上あれば大丈夫です。

(2)失業の状態にあること
 失業の状態とは、下記3点すべてを満たす状態をいいます。
 ・就職する意思がある
 ・就職できる能力・環境がある(病気で働けない状態にないこと、など)
 ・就職先を探しているが、見つかっていない

つまり、失業保険を受け取るためには、仕事を辞めるまえに、雇用保険に加入していたことが大前提なのです。

雇用保険に加入するには?

では、どうすれば雇用保険に加入できるのか、という問題になります。
雇用保険に加入するためには、同じく雇用保険法で定められた要件を満たす必要があります。

簡単にまとめると、以下の3点です。この3点をすべて満たしていれば、雇用保険に加入できます。

というより、要件を満たしたときは、選択の余地はありません。強制的に、雇用保険に加入しなければいけなくなります。

  • (1)雇用保険適用事業所に雇用されていること
  • (2)1週間の所定労働時間が20時間以上であること
  • (3)31日以上、継続して雇用される見込みがあること

『見込み』ですので、期間の定めのない雇用契約や、31日未満の雇用契約を更新する可能性がある場合もふくみます。

フリーランス・個人事業主は雇用保険に加入できない

フリーランスや個人事業主は、前項の3点を満たすことができません。ですから、雇用保険に加入することができない、というわけです。

もう少し具体的にご説明すると、以下のようになります。

フリーランス

フリーランスとは、企業や組織に属さず、独立した働き方をしている人を指します。

週20時間以上、31日以上、途切れることなく働きつづけていたとしても、雇用保険に加入することができません。

『(1)雇用保険適用事業所で働いていること』に、該当しないからです。

個人事業主

フリーランスのなかには、個人事業の開業届を提出して、個人事業主になる人もいます。

ですが、個人事業を開業することと、雇用保険適用事業所になることは、イコールではありません。

雇用保険適用事業所とは、原則として、雇用保険の加入要件を満たす労働者を、1人でも雇い入れている事業所をいいます。

個人事業主が、労働者を雇い入れて、その人が前項(2)(3)に該当した場合には、雇用保険に加入させなければいけなくなります。

そして、加入させたとき、その事業所は雇用保険適用事業所になります。

しかし、個人事業主は文字どおり事業主ですから、いずれにしても『(1)雇用保険適用事業所で働いていること』にはなりません。

事業所が雇用保険適用事業所になっても、個人事業主自身が雇用保険に加入できないことに、変わりはないのです。

フリーランス・個人事業主は失業保険を受け取れない

雇用保険に加入できない以上、フリーランス・個人事業主は、失業保険の受給要件を満たすことができません。

同じ『働いている人』であっても、『雇われない働き方』をしているフリーランス・個人事業主は、雇用保険に加入できる『労働者』にはなれないのです

そのため、個人事業の廃業届を提出して廃業し、『失業』したとしても、失業保険は受け取れません

フリーランス・個人事業主にとって、失業保険に代わるものは?

フリーランス・個人事業主が失業保険を受け取れないのなら、何か他に助けてくれる制度はないのでしょうか?

『失業保険の代わり』に該当するものはないにしても、収入が得られないとき、助けになるものはあります。

所得補償保険

所得補償保険は、損害保険会社の保険です。

病気やけがなどで働けず、収入が得られなくなってしまったとき、保険金を受け取ることができる、というものです。

どちらかというと、失業保険というより、健康保険の傷病手当金に近いイメージでしょう。

民間企業の保険商品ですから、公的な失業保険と違って、保険料や補償の範囲など、保険の内容はさまざまです。

小規模企業共済

小規模企業共済は、独立行政法人・中小企業基盤整備機構が管轄している共済制度です。

『小規模企業』と名称にはありますが、個人事業主も加入することができます。
月々の掛金を積み立てておけば、廃業したとき共済金を受け取ることができる、というものです。

個人事業主や、小規模企業の経営者のための退職金制度です。

ただし、個人事業主ではないフリーランスは加入することができませんので、ご留意ください。

フリーランス・個人事業主の失業保険ができる?

2017年3月、日本経済新聞が、フリーランスに関して、とある記事を掲載しました。

フリーランスが失業したときに所得補償を受け取れる団体保険の創設を、政府が提言した、という内容です。会社員のような正規雇用の労働者とくらべて、何かと社会保障が手薄なフリーランスへのサポートが目的です。

政府は『働き方改革』を推進しています。今後、フリーランス・個人事業主が廃業の際に受け取れる保険が、生まれるのかもしれません。

とはいえ、現時点ではまだ、フリーランスや個人事業主の失業に特化した保険はないようです。フリーランス・個人事業主は、正規雇用の労働者以上に、自発的に『失業』に備えておくしかないでしょう。

ライター名:サガ アサコ

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